絵がちいさくなっちゃう?
夏休みになると、私の絵画教室にも「はじめまして」の子が増えます。
その中で毎年よく見るのが、絵がすごくちっちゃくなっちゃう子。
画用紙は四つ切り。
夏休みの宿題で描かないといけないのは、学習机いっぱいで、そこそこの大きさ。
ど真ん中に、ぽつんと小さな人や動物…
これ、よくあります。
でも、これにはちゃんと理由があって。
大きな紙に慣れてないだけ。
夏だけ来る子にすごく多いです。
ふだん学校では自由帳に描いてるから、
いきなり大きな画用紙を渡されると、感覚がつかめなくて小さくなっちゃうんですよね。
だからアトリエでは、夏の子には「その10倍くらいの大きさで描こ!!」って言います。
ちょっと冗談みたいに聞こえるかもしれないけど、
それぐらいの勢いがちょうどいいんです。
一方で、アトリエに通ってる子たちはというと――
大きく描くことに慣れています。
紙いっぱいを使うこと、背景から描くこと、「余白も作品だよ」って伝えてるんですね。
一番かきたい人や、動物、その背景まで作品ということを普段から意識してもらっています。
「このトンボはどこを飛んでるの?川?原っぱ?」
「この自転車で走ってみたいのはどこ?」
そうやって想像をひろげてもらう。
慣れもそうですが、対話も不可欠だと思っています。
そして、もうひとつよくあるのが「雑に見えちゃう絵」
低学年の子に多い、ガーっと勢いで描かれた魚。
でもそのあと、クレパスでなぞって、水彩を重ねてみたら、
不思議といい雰囲気が出てくる。
「めっちゃいいやん!」
って、大人の方が声出ちゃうやつです。
うまく描こうとしすぎなくてもいい。
ちょっとくらい雑でも、ちょっとくらい変でも、
その子の「描きたい」をちゃんと伝わるお手伝いをしたいなって思っています。
もし夏の絵で迷っている子がいたら、
最初に大きな“空”や“海”を描くのもおすすめです。
最初に全面塗っちゃう。
背景があると、それだけで物語がはじまります。
絵が苦手な子も、「描いてみたい」を、ちゃんと持ってる。
でもあんまり自信がなかったり、いつもなんかうまく描けないな?って思っちゃって、ちっちゃくなっちゃう。
大きく描くって、けっこう勇気がいるんですよね。
でも、描いてごらん?
広く、思いきって。
そしたらきっと、絵の中で自分がのびのびしてるはず。
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